会話トレーニングで誰でも話せるようになります。 障害は会話できない理由ではありません。【vol.3】

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発声・会話指導・療育するにあたって重要な点は周囲の人間が「障害児」ということで意識するかしないかに関わらず偏見と差別の目で見て接してしまうことが一番の問題だということです。それを感じた子は、施設・機関・医療のどれほど有名な人であろうと、経験を持っていようと心を開きません。

心を開かない人が何をしようとその子は話しません。その原因は明白です。

「ノリ君(仮称)」はシャイで素直な子です。1日の体験をしてお母さんが申し訳なさそうに「うちの子喋れるようになるのでしょうか」と言ってきました。

答えは「喋れます。何の問題もありません。ただし、小学4年生なのでそれなりの時間はかかります。」その時のお母さんの目に涙が溢れました。

私は、20年に渡り、最重度の障害者更生施設約10箇所(定員100名以上)以上で発声・会話訓練を実施し、発語・会話の実体験を実数で千名以上。のべて3〜4万人にも及ぶ児童・成人の訓練を行なってきた経験から発声・発語・会話に進む具体的プロセスがわかるようになったのです。

このような経験を経てきた医師も施設職員も行政の専門職にもいないと思います。まして、膨大な実現例・成功例を持っている人は極めて少ないと言えます。

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